いいまちおかやま 第31回 黒住忠親(宗忠神社 宮司)

RSKラジオで13:00〜16:00に放送中の「あもーれ!マッタリーノ」のコーナーに、宗忠神社 宮司 黒住忠親様が出演されました。

ラジオ収録の様子

奥富アナ:<いいまち おかやま>このコーナーは、いいまち.jpの提供でお送りします。
この時間は岡山の歴史や芸術、衣食住に関連する活動や技術開発などで活躍する企業や人物にスポットをあて、岡山の魅力を発信していくコーナーです。
今日は、岡山の皆様だけでなく全国的にもお馴染み、宗忠神社の宮司さんでいらっしゃいます黒住忠親さんにスタジオにお越しいただきました。こんにちは。

黒住忠親

黒住さま:こんにちは。よろしくお願いします。

多賀アナ:よろしくお願いいたします。ほんとにあの何て言うか、包み込んでくれるような…。

黒住さま:いやいやいやいや(笑)。

奥富アナ:包容力の塊!

多賀アナ:抱きしめて欲しい……

奥富アナ:身体がすごく大きくていらっしゃるんですね。

黒住さま:今日は暑いですから、暑苦しくてすみません(笑)。

多賀アナ:上野の西郷さんみたい。

奥富アナ:背も高くていらっしゃる。

黒住さま:そんなことないです、180センチまではないんで。

奥富アナ:スポーツは?

黒住さま:柔道を子どもの頃からずっと。今も道場で、友人や先輩が指導にあたったり、私はマネージメントをしているんです。

多賀アナ:現役時代は何キロ級とかあったんですか?

黒住さま:もちろん最重量級です(笑)。

奥富アナ:やっぱり(笑)。今も続けていらっしゃるお話も後ほどお伺いしようと思うのですが、改めましてということで、宗忠神社。皆さんは岡山市北区上中野にある、あの宗忠神社のイメージが既におありだと思いますが、どんな神社とご紹介させて頂いたら良いでしょうか?

黒住さま:そうですね、宗忠神社という呼び名と、あともう一つ言われるのは大元神社と言われますね。どう違うんですかとよく効かれるんですけど、宗忠神社が正式名称で、大元という地域の名前が、宗忠神社ができた頃に地域の名前となったので、通称で大元神社と呼ばれるようになってるんです。

奥富アナ:はい。

黒住さま:元々は神道の教団である黒住教の教祖、黒住宗忠を祀る神社として、教祖が生まれたその地に、教祖が亡くなられた後にお社が建てられたのが明治18年でございます。

奥富アナ:あの大元の地に建てられたのが明治18年?

黒住さま:そうです。

奥富アナ:街中に大変大きな立派な神社が…

多賀アナ:僕らはね、黒住さんとか大元さんとか宗忠さんとか色々な愛称で呼ばせてもらってるんですよね。

奥富アナ:そうですよね。明治18年以来、あの場に御鎮座になっているということですが、どういう気持ちでお詣りに来られる方が多いですか?

黒住さま:そうですね、教祖黒住宗忠がすべてに於いて開運に導く方であられたので、開運の神様ということで、全般的にあらゆる願い事が叶いますようにとお詣りに来られます。最近多いのは、開運を求めての厄払いですね。10月、11月は七五三詣で来られる方も多くいらっしゃいます。

奥富アナ:エリア的にも大元エリアはニューファミリー、小さなお子さんのいらっしゃるご家族も多いですものね。

黒住さま:そうです、新しいご家族の方や、また転勤で来られた方も多くいらっしゃる地域ですから。

奥富アナ:お子様の成長を祝うような、お子様も参加できるお詣りも、とても多かったりしますよね。

黒住忠親

黒住さま:おかげさまで、そういうご家族連れで来られる方も多いので、去年のコロナの渦中はどうされるかなという心配もありましたが、私どもにできることは、最大限、安心してお詣りして頂ける状態を作っておくこと。そのため消毒をはじめ様々な感染予防の取り組みを可能な限り行って、あとは皆様が安心してお詣りしていただければと思っておりました。心配するほどは減ることなく、七五三などは大勢お詣りに来られましたね。

多賀アナ:毎年、七五三の時期になると、可愛い晴れ着を着た子どもさんがお父さんお母さんに手をひかれて千歳飴を持って歩いている姿がね。それがもう幸せと平和の象徴のように感じますよね。

黒住さま:そうですね。

奥富アナ:特に去年は大変な状況だった中、例年以上にお詣りさせてもらいたいと考えている方が多かったんじゃないでしょうかね。

黒住さま:確かにそんな感じがしましたね。毎朝、日の出の時刻と共に神事が始まるのですけど、その時刻に、ウォーキングとか、歩いておられる方がいつもより多くなったのが、この一年のように感じられるんです。

奥富アナ:早い時間からお詣りに来られる方が…。確かにそうですね。もともと黒住教さまには、太陽への想い、日の出への想いというものがありますから。

黒住さま:宗忠神社ですと今はほとんどマンションの建物しか拝めないんですけど(笑)

多賀アナ:賑やかな街中にありますし(笑)

黒住さま:それで、お日の出を求めて昭和49年に北区尾上の神道山に遷った最大の理由はそこなんです。

奥富アナ:あ、なるほど!

多賀アナ:神道山では毎朝、日の出の前から神事が行われている。(黒住さまの)お兄様から「朝日を見に来たら心がきれいになるから、多賀ちゃんおいでおいで」っていつも誘ってくださって。

奥富アナ:それでいらっしゃったんですか?

多賀アナ:朝がちょっと苦手なもので(笑)

奥富アナ:行きなさいよ!せっかくお誘いくださっているのを!

多賀アナ:でも行った方によると、みんな涙が流れてくるって仰ってて。

奥富アナ:みなさんそう仰いますよね。

多賀アナ:一度行こうと思ってるんです、是非。

奥富アナ:日中でも取材などでお邪魔させていただくと、神道山の空気が途中からフッと変わってくるような、そんな気がするんです。

黒住さま:わかります。

多賀アナ:黒住さまは、いつもどちらで日の出の神事をされてるんでしょう?

黒住さま:私は大元の宮司ですから、マンションを拝ませてもらってます(笑)。

奥富アナ:すごいそれがポイントみたいですね(笑)。楽しい宮司でいらっしゃいます。

多賀アナ:ユーモアを解ってくださる方なんですね。

奥富アナ:先ほど柔道のお話がありましたが、境内に武道館があるんですね?

黒住さま:はい。昭和49年に黒住教の本部が尾上の神道山に移り上がるまでは、そこが黒住教のメインの神殿だったんです。

奥富アナ・多賀アナ:ああ!

黒住さま:建物自体は明治32年、1899年に建てられたのですが、「武道館」という名前で呼ばれる木造の建物としては、おそらく日本で一番古い建物ではないかなと。

多賀アナ:歴史的建造物ですね。

黒住さま:もともと道場ではなかったんですが、昭和52年に道場に改装して、剣道に柔道、今ちょっと休んでますが空手とか。最近は不定期ですけどバレエとか。

奥富アナ:え?

多賀アナ:クラシックの?

黒住さま:そうです。発表会で出演する実際の舞台くらいのスペースが取れるので、リノリウムを敷いて、本番さながらの練習をされています。

多賀アナ:そういう文化だとか芸術が融合する場所でもあるんですね!

奥富アナ:和と洋と。面白いですね!

黒住さま:いろんな形で活用させて頂いてます。

奥富アナ:宮司も、幼少の頃からそこで柔道を…?

黒住さま:そうです、はい。

奥富アナ:ご自身からやりたいって仰ったんですか?

黒住さま:身近にありましたから、自然と始めて。決して、その頃はこんなに大きくなかったんですけど(笑)。

奥富アナ・多賀アナ:(笑)

黒住さま:決して柔道をしたから大きくなるという訳ではないですよ(笑)。

多賀アナ:でも本当に、お話ししているだけで幸せな気分になる。

奥富アナ:朗らかな方でいらっしゃいますね。…その耳は、もともとそんな大きさでいらっしゃる(笑)?

黒住さま:これはもとからです(笑)。

奥富アナ:…福耳でいらっしゃいます(笑)。現在は武道館で子ども達の指導もなさったりするんですか?

黒住さま:私の子ども達が幼い頃は教えていたんですけど、今は私の先輩後輩や同輩、10人くらいの先生が入れ替わりで教えてくれてます。

奥富アナ:ご活動が大変盛んで、オーストラリアとも柔道の交流をされたりしているとか。

黒住忠親

黒住さま:黒住教の神殿から武道館に改装した昭和52年、私がまだ10歳の頃ですけど、オーストラリアから柔道チームが日本に来たんです。そのチームが、木造の本格的な道場で稽古や試合がしたいと言ってこられまして。建物は明治32年築と古いんですが、道場としてはリニューアルして出来立てホヤホヤで、そこに来られたのがご縁で…。

多賀アナ:そのご縁が今も…

黒住さま:そうです。

多賀アナ・奥富アナ:へえー!

黒住さま:そこからさらに、今度は日本の女子柔道にも影響が広がっていったんです。当時の日本の女子柔道には正式な試合がなかったんですが、オーストラリアから女子の選手が来る。当時の私の師匠だった先生がなんとか女の子を集めて試合をするんですが、10対0で負けてしまう。

奥富アナ:そうですよね。向こうはしっかり稽古をしてるから。

黒住さま:男子は逆に10対0で勝つんです。でも、世界は男子も女子も平等に鍛えてるぞということで、岡山が日本で最初に女子の強化を始めたんです。

奥富アナ:そうなんですか!

黒住さま:それこそこれが、都道府県対抗の女子柔道大会のきっかけになってるんです。

奥富アナ:私たちもずっと中継をさせて頂いてますよね。

黒住さま:そうです。弓之町の小合先生が中心となって始められて。

多賀アナ:だからこそ今の日本の女子柔道があるという…。

黒住さま:そう言っても過言ではないと思います。最初の頃の全日本チャンピオンは皆さん岡山出身、私のちょっと上くらいの世代の先輩方です。

奥富アナ:へえー!

多賀アナ:スポーツを通した国際交流や発展の起点、大切なプラットフォームになっているんですね。

黒住さま:結果としてそうなったような感じですね。

多賀アナ:京都大学からの合宿だとか、色々なものを受け入れられている時期もありましたね。

黒住さま:私の父が京大でハンドボールをやっていたので、今でもハンドボール部が合宿に来られます。

多賀アナ:こんなふうにいろんな人が集える場所というのは、素晴らしい場所だなと思うんです。

奥富アナ:神社というのは何かある時にお詣りに行くんじゃなくて、日頃から訪れていいんだよという、開かれた場所としてなさっていると。

黒住さま:私達が子どもの頃は、神社の境内で遊ぶのは当たり前でしたよね。

奥富アナ:あ、確かにそうでした!

黒住さま:でも今はダメなんじゃないかっていう雰囲気を子ども達が持ってるみたいで、通学時には1000人を超える子ども達が前を通ってるのに、なかなか入って来ないんで。

奥富アナ:帰り道に通ってもいいよっていうお気持ちを持っていらっしゃる。

黒住さま:中を通ってもいいんだよって。

奥富アナ:素敵ですね。

多賀アナ:本来は、そうなんですよね。

奥富アナ:それから宮司さんとしてこの一年、今もまだ長引いていますけど、特に辛いなというお気持ちを持っていらしたのではないでしょうか?

黒住さま:そうですね、こういう事態は、私たち人間が対処はできるとしても、自由にできる事象ではないですよね。それこそ黒住教の教祖、宗忠神社のご祭神の黒住宗忠の言葉があるんです。「心配はせよ。されど心痛はすな。」

奥富アナ:はい。

黒住さま:「心配」つまり心を配って万全の対策をすることは大切だけど、それでもって「ああやっちゃいけない、こうなっちゃいけない」とか「心痛」、心を痛めることのないようにと。そういう言葉をのこされていて、我々は日々その言葉を胸に、我々ができること、朝から祈ることを心がけるようにしています。

多賀アナ:まさに今こそ大切な言葉ですね。

奥富アナ:それこそ今の時代に響いて、胸を打たれますね。

多賀アナ:うろたえても仕方がない、やれることを一生懸命やる。

奥富アナ:心を配っても心を痛めるな。その想いを改めて皆さんにも感じていただきたいなと思います。ところで宮司はずっと岡山在住ですか?

黒住さま:学生時代は4年間東京にいて、卒業してから一年間、柔道で交流のあったオーストラリアに行きました。

奥富アナ:まさに生粋の岡山の方ですが、岡山ってどういう街だなって思われますか?

黒住さま:この質問を事前に伺った時から答えを考えていたのですが、結論から言うと、「ここだ!」っていう所がないから、いいんじゃないかなと。

奥富アナ・多賀アナ:あ〜!

黒住さま:何か一つ突出して売り込める事のある地域には、反面そのマイナス部分も大きかったりすると思うんです。岡山は何事も全体的に非常に穏やか。そうあることが一番ありがたいことなんじゃないかなと。災害が全くないとは言えないですが、全国から見ればとても少ない場所であり、気候も穏やかで、食べ物も豊富にあって。それが当たり前になっていることが一番幸せなことじゃないかなと思うんです。

奥富アナ:特に今のこんな時代だと、多くの人が、当たり前のことが実は当たり前じゃなかった、自分たちは本当に幸せなんだと実感されてるような状況でもあるので、そういうところも感じられているんでしょうか。

黒住さま:それこそ岡山の一番良いところだと感じています。

奥富アナ:その通りかもしれませんね。

多賀アナ:毎朝、子ども達が神社の前を通っているのを見られている。まさにその景色が毎日続くことの幸せっていうことですよね。

黒住さま:そうですね。

奥富アナ:それを続けなければいけない、私たち大人が守るべきことがきっと沢山ありますよね。ということで本日の「いいまちおかやま」、今日は宗忠神社の宮司でいらっしゃいます黒住忠親さんにお話を伺いました。

多賀アナ:今日は僕、心を洗われたね。

奥富アナ:私も洗われました。なんかそのために宮司さんに出張して頂いたような(笑)。

黒住さま:とんでもない、とんでもない(笑)

奥富アナ:ラジオをお聞きの皆さんも、それを感じられたのではないでしょうか。ありがとうございました。

多賀アナ:きっといいことありますよ皆さん。特に今日聴いていた方。

奥富アナ:さあ、このコーナーでは最後にゲストの皆さんのリクエスト曲を聴きながらお別れしてますが…今日はどうしてこの曲を?

黒住さま:この曲は、大学進学で東京に上京する時や、その後オーストラリアへ留学のために出発する時、節目節目に友達が歌ってくれたんです。

奥富アナ:宮司のテーマソング的な…?

黒住さま:なんというか、まあ…あの頃を忘れないようにというか。

多賀アナ:嬉しい。実は僕の心のテーマソングでもあるんですよ。

奥富アナ:本当にいつも言ってるんですよ、心のテーマソングだって。

黒住さま:節目節目にみんなが歌う曲です。

多賀アナ:じゃあ今度歌って頂きましょうか!

奥富アナ:なんで宮司に(笑)。すみません本当に。

黒住さま:いえいえ(笑)。

奥富アナ:それではこの曲をかけながらお別れです。今日は宗忠神社の宮司、黒住忠親さんにお越し頂きました。ありがとうございました。

多賀アナ:ありがとうございました。

黒住さま:どうもありがとうございました。

奥富アナ:サザンオールスターズで「Ya Ya あの時代 (とき)を忘れない」


※本記事は、RSKらじお「あもーれ!マッタリーノ」内「いいまちおかやま」で2021年4月21日に放送された内容を再編成したものです。

出演者

宗忠神社 宮司
黒住忠親

ホームページ

http://www.munetada.jp

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